うどんだけじゃない!香川が誇る特産品「香川漆器」

存清

「漆」は英語で「Japan」とも言います。
江戸時代、漆工芸品が欧州で高い評価を受けて積極的に輸出されるようになり、欧州では日本の漆塗りの工芸品を「Japan Lacquer」、そして「Japan」と呼ぶようになりました。

そこから転じて、漆塗りの工芸品全般を指すようになったのが語源だと言われています。

このように、昔から漆器は海外でも高く評価されており、日本を代表する伝統工芸と言って申し分ないでしょう。今でもその職人技は日本が誇るところであり、福井県の若狭塗や石川県の輪島塗などは皆さんも耳にしたことがあるのではないでしょうか。
全国各地で特産品として今でもその技術は受け継がれています。

今回は、そんな地方の特産品の一つ、「香川漆器」に注目してみました。
耳にしたことがない方が多いと思いますが、実は非常に独特で洗練された技術を施した、素晴らしい作品が数多く残っているのです。

香川漆器の歴史

江戸時代、藩政が行われていた頃、現在の香川県を治めていた松平藩主は、書道や茶道、花道に親しみが深く、それに伴って漆器の生産を奨励したと言われています。

藩主の手厚い庇護を受け、香川漆器は大いに発展し、数々の作品と秀でた技術を生み出してきました。
それは現在に至るまで引き継がれており、日本でもトップクラスの種類の豊富さと、何人もの人間国宝を生み出すほどの技術力の高さを誇っています。

また、香川漆器の代表的な五つの技法は国の伝統工芸品指定を受けており、まさに漆器の一大産地と言って申し分ないでしょう。

香川漆器が誇る5つの技術

蒟醤(きんま)

蒟醤

出典:blogs.yahoo.co.jp

蒟醤は、5つの技法の中でも最も有名な技法です。
ケンと呼ばれる特殊な彫刻刀で彫られた文様に、色のついた漆を流し込んでいくのですが、すべての色を同時に流しこむことはせず、一色ごとに彫りあげて流し込む作業を重ねていきます。すべての色を流し込んだら、表面が平らになるように磨き上げていきます。
緻密で繊細な模様を描きだすことができ、優雅さや華麗さを感じさせます。

後藤塗り(ごとうぬり)

後藤塗

出典:mingei-fukuda.com

後藤塗りは明治時代に後藤太平という方が生み出した技法であることから、この名がついたそうです。朱色の漆を薄く塗った上から、指先で斑点模様をつけていき、さらにその上から透明な漆を塗る技法です。
使っていくうちに色合いが変化していき、どんどんと味わいを増していくと言われています。

存清(ぞんせい)

存清

出典:ameblo.jp

漆を塗った表面に色漆で模様を描き、その縁を細い線で掘ったり金泥で縁取りを施すことを言います。自由な色合いの美しさと、気品の高さが多くの人を魅了します。

象谷塗り(ぞうこくぬり)

象谷塗り

出典:www.ritsurinan.jp

玉がや象谷が、中国と日本の技術を組み合わせて生み出した技法で、漆を数回重ね塗りした上に、真菰(まこも)という植物の粉末を撒いて塗ります。こちらも年数を増すごとに色味がでてきて渋みを増していくのが大きな魅力の一つです。
象谷塗りの生み出す独自の陰影が素朴な趣を感じさせます。

彫漆(ちょうしつ)

彫漆

出典:material.miyazaki-c.ed.jp

色のついた漆を何層にも塗り重ねます。時には200層に及ぶこともあるのだとか。
そしてその上から色の出方などを緻密に計算しながら繊細な模様を掘っていく技法であり、漆芸の魅力が一番生かされているといえるでしょう。

おわりに

香川漆器の魅力、伝わったでしょうか。

うどんのイメージが強い香川県ですが、実はこんな素敵な特産品も生み出しているのです。
同じ漆器でも、地方によって受け継がれている技術は全然違い、特産品ならではの魅力を感じることができますね。
他にも多くの地方で様々な漆器が生み出されていますので、旅行などに行った際には少し調べてみると楽しそうです。

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