夏の必需品、蚊取り線香の誕生

蚊取り線香

最近、夏日になることが多くて本当に今は5月なのかと疑ってしまいますね。

そして、暑くなりだすと途端に出てくるのが蚊です。この虫がいるから夏は嫌いなのだ、という人もきっと大勢いるでしょう。

もしくは夏は好きだけど蚊がいなかったらもっと好き、と思っている人もいるはず。

そんな蚊に刺されることを防いでくれる強い味方、蚊取り線香。これは実はアイデアの塊なんですよ。

長い歴史

金鳥

出典:blog.livedoor.jp

蚊取り線香を生み出したのは大日本除虫菊株式会社、つまり、通称「金鳥」の創業者である上山英一郎です。

蚊取り線香の誕生には上山ともうひとり重要な人物がいます。それは、アメリカ人のH.E.アモア氏です。アモア氏はサンフランシスコで植物輸入会社を営んでいました。そして、珍しい植物を探すために1885年に来日します。

上山の恩師である福沢諭吉の紹介により、アモア氏は上山の実家の蜜柑農園を訪れました。上山はアモア氏に丁寧に蜜柑について教え、蜜柑の苗の他にも竹などを進呈しました。

とても喜んだアモア氏はお礼にと上山に除虫菊の種子を渡します。

この除虫菊こそが蚊取り線香の重要な役割を果たします。除虫菊をつかって、1890年、上山は蚊取り線香を生み出しました。

最初の蚊取り線香は棒状で長さは約20センチで、40分程度しか保ちませんでした。燃焼時間を伸ばすためには蚊取り線香を長くしないといけません。

しかし、20センチというのは蚊取り線香が倒れないギリギリの長さであったため、これ以上長くするのは危険でした。

悩んでいた上山を救ったのは奥さんのアイデア。倒れたり折れたりしにくくしたいなら、渦巻状にすればいい。

こうして形は決まりましたが、今度は製造過程で問題が出てきます。渦巻状の蚊取り線香を作るためには、両面を乾燥させるのが難しいのです。

板において乾燥させると、片面を乾燥させている間に反対側が板にくっついてしまう。吊るしておくと乾燥していない部分が伸びてきて形が変わってしまう。

この問題を解決したのはまたもや奥さん。金網の上におけばいいというアイデアで、ようやく渦巻き型の蚊取り線香が誕生しました。

今や蚊取り線香は日本のみならず世界中で売られていて、100年以上の歴史を誇っています。

他の生き物への影響は

除虫菊

はじめは除虫菊が蚊取り線香の主な成分でしたが、今は科学の進歩により合成成分をつかっているものがほとんどです。

天然の除虫菊の有効成分はピレトリンといいます。合成成分のピレスロイドはこのピレトリンに似た成分です。

除虫菊を栽培して成分を抽出するよりも効率的だということで取って代わったわけですが、今でも天然の除虫菊の成分を使った蚊取り線香はあります。

どちらも人体に大きく悪影響を及ぼすことはないようですが、昆虫や両生類、爬虫類のペットを飼っている場合は蚊取り線香の成分が毒となってしまうことがあるそう。

なので、それらのペットがいる部屋で蚊取り線香を使うのは注意が必要です。

終わりに

金鳥の蚊取り線香のパッケージには鶏が描かれています。これは、上山が「鶏口と為るも牛後と為るなかれ」ということわざを信条としていたためです。

よく見ると、鶏の中に「上山」の文字が!見つけてみてください。

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